D先生のブログ

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「4月を乗り切れ」新卒教員の教え方、教わり方

 

前回の記事では

・「わかんないことなんでも聞いて」は、「なにを教えたら良いかわからない」

・そもそも新卒の教員に教える経験がみんな無い

ということを書きました。

zundiy.hatenablog.com

 

 

今回は、教える側と教わる側のポイントについて考えていきたいと思います。

※あくまでも4月年度初めの話です

 

 

 

4月は1番情報量が多い時期

まず、4月は1番情報量が多い時期です。

年度初めの職員会議では

・学校経営目標

・校務分掌

・年間行事予定

・時間割

・各部から共通理解事項

 生徒指導部、体育部、特活部、安全部、各教科部etc

・準備登校

・始業式、入学式

などなど

正直、その学校に前年度勤めていても、私の頭には全部入り切りません。

そんな莫大な情報を、子供の動きもイメージできない、組織のイメージも無い新任の先生が処理できるわけがありません。

「分掌っていうのはね…」「児童会の組織はね…」「生徒指導委員会ってこんな話をするよ…」「学級経営案ってね…」

なんて全部説明してたら日が暮れます。学年主任だって教科主任だって忙しいんです。組織についての提案は正直新任の先生にはどうでも良いので後回しでOKです。

 

教える側は「子供と直接関わること」についてだけ教える

じゃあ一番教えるべきことは何か。それはシンプルに「子供と直接関わること」です。

入学式の動き

学級開き

係当番の決め方

授業の流し方etc...

それも口頭ではなく、実際に動いて見せて、動いてもらうことが大切です。

例えば始業式や入学式は、新卒の先生も直接子供と対面して子供を動かします。

職員室で資料を見ながら「○○先生は子供を△△に連れてって」「〇時〇分までに教科書配って~に移動して」という打ち合わせは、1度経験した先生はイメージができますが、0スタートの先生にはわかっているようでさっぱりイメージができていないことが多いです。

実際に会場を確認しながら歩き、実際に教室の掃除をし、学級開きや授業のリハーサルをすることがめちゃくちゃ大切です。

私が学年主任として新任の先生と組んだ時は、学年スタッフで分担して最初の1週間は全部リハーサルをしました

私は4クラスの学年が多いので、学年の打ち合わせや作業(教材選定、学年だより、集金袋、時間割作成、掲示物作成)を二人で回して、空いた一人が新任の先生を見る。

という形でフォローしあいました。

 

経験談】初任時代の地獄の4月

なぜ私がここまで、4月のフォローを徹底しようと思ったかというと、それは自分自身がしんどい思いをしたからです。「なんでも聞いて」と言われるものの、周りの先生方が常に忙しそうなので、聞くことに遠慮してしまい、まぁ良いかと思って自分の判断で行動。学年の歩調を乱す。「え?なんで聞いてくれないの?」パターンや

口頭で確認して「良いと思うよ~」やってみる。「え?そういうこと?聞いてたのと違うんだけど。」というパターンが何度もありました。

大変なのは、ミスを犯すこと自体よりも、どこまでが自分の判断で良いの?どこから聞けばいいの??と悩んだり、相手が忙しそうにしている中、聞くことや見てもらうことに罪悪感を覚え、メンタル面で負荷がどんどんかかっていったことです。

学年の先生方との関係づくりもうまくいかず、結果学級崩壊。地獄の1年でした。

 

教わる側は「時間の確保」「見てもらっていいですか?」

教わる側は、聞くことに遠慮をしては絶対にいけません。前回書いたように、「教える側も何を教えたら良いかわからない」状態では、「聞かれたほうが教える側は楽」だからです。また、たいていの先生は教えたがりです。

ただし、おさえておくべきポイントが2つあります。

①大事なことは時間を確保してもらう

どの先生も、自分の仕事を抱えています。時間がかかりそうなことは、〇時から時間をとってもらえますか?と時間を確保できるとお互い気持ちよく仕事ができます。書類の書き方などはサクッと聞いて良いと思いますが、学級開きや授業の流し方などは、時間をしっかり確保して教えてもらうのが良いと思います。

②口頭ではなく実際に見てもらう

先述しましたが、子供が直接関わる場合、口頭ではイメージがつきにくかったり伝わったようで違っていたりします。「こんな感じでやりたいのですが見てもらえませんか?」と実際に見てもらえると、自信をもって子供の前に立つことができます。

終わりに

色々書きましたが、正直、教える側として新任の先生と関わったときは、最初の1週間は毎日7時とか8時まで残ってました。本来であれば、仕事は定時で終えるべきです。終わらずとも終えられるように尽力するべきです。

でも、新任の先生は仕事量と同じくらい、不安などのメンタルのケアもしてあげたいと思っています。授業どうしよう、明日の準備終わってない…という状況を作らないためには、放課後一緒に残って授業の面倒を見るのも大切かなぁ。何事もバランスだとは思いますが、何か良いアイディアをお持ちの方は教えてください。

 

あくまでも私自身の経験に基づく個人の見解で、新卒の先生にも色々な環境があると思います。あしからず。